こんにちは、セネきちです!
今回は鳥の羽を切る「クリッピング」についての補足記事になります。
クリッピングとはなんぞや?という方はこちらの記事をどうぞ
以下↓は今回の記事の元の記事です。
ペットショップでクリッピングをされる理由について解説しています。
さて、今回は上記の記事の補足です。
ペットショップの中で鳥をロストするとどうなるの?というお話です。
ペットショップの中で逃げちゃっても別に捕まえればいいんじゃない??
・・・なんて思われがちですが、実際はそんなに簡単な問題ではないのです。
今回の記事を読んでいただくと、ペットショップでクリッピングされる理由の重大さがより伝わるのではと思います。
テナント型のペットショップでロストした場合
ペットショップには、ホームセンターやショッピングモールなどの施設の中に間借りしているテナント型のペットショップと、ペットショップのみで独立しているところがあります。
まずはテナント型のペットショップでロストした場合どうなるのか?をお話しますね。
ショップが厳しい処罰を受ける
テナント型のペットショップだと、契約時に「虫一匹たりとも店外に逃がしてはならない」と厳しく決められている場合がほとんどです。
特にショッピングモールは飲食店や他のショップもたくさんありますから、衛生面を考えても仕方のないことです。
お客さんの中には当然生き物に全く理解のない人だっていますから、鳥がロストしたのを見ただけでクレームに繋がることもあります。
とにかく、鳥に限らず、一切の生き物は逃がすわけにいかないのです。
生き物のロストが多ければ、ペットショップ側に撤退を迫られることもあります。
他店の商品が汚損され、物の特定が難しい。
鳥はよく排泄する生き物です。
ロストしてしまえば、排泄物がどこかしらかに落ちます。
それが他店の商品だった場合、大事になります。
また、排泄物以外にも鳥の種類によっては羽や脂粉が落ちやすいものもいますし、かじってしまうこともあります。
なので、普通ならばロストした鳥が店に入ってくるのは嫌がられてしまいます。
ちなみに、ロストした鳥は広い店舗内を飛び、あっという間に見失うことが予想され、そうなるともはやどこの商品が汚損されたかは特定もできなくなります。
捕まえるのはほぼ不可能
ショッピングモールやホームセンター内でロストした場合、天井が高いですし、隠れる場所も多い、かつ、自動ドアの入り口が何か所もあるため、店内で見失うことに加えて、外に出てしまう可能性も非常に高いです。
もちろんケージを置いて誘ったり、罠をかけたり、網を持って追いかけまわることも難しいでしょう。
無事に手元に戻ってくるのはよほど慣れた個体だけかな?とも思いますが、ペットショップでは特定の人にすごく慣れている手乗りの鳥はあまりいませんし、名前もついていないので、戻ってきてくれる可能性は非常に低いでしょう。
ロストした場合、捕まえられなくても捕まえられても、ペットショップ側はオーナーから厳しく注意を受けることになります。
独立型のペットショップでロストした場合
次に、ペットショップのみ独立している場合、ロストしたらどうなるのか?を解説します。
犬や猫、魚のコーナー、ペット用品を扱う総合ペットショップを想像してみてください。
ちなみに私は総合ペットショップで働いていたので、自分の体験を交えてお話しますね。
やや過激な内容を含むのでご注意を
商品が汚損される
これはテナント型の場合にお話したのと同じですね。
私がペットショップで働いていた際は、夜中にフクロウが飛んでいってしまい、犬猫用品のベッドコーナーで見つかったのですが…
布の商品にかなり排泄物がついてしまいました。
犬猫の商品の担当者が鳥嫌いだったため、白い目で見られた記録があります…
謝ることしかできなかったですね。
店内の生体に捕食される
これはどういうことかと言いますと、小型~中型の鳥を捕食する生体を扱っている場合、それらの個体に捕食されてしまうということです。
サルの仲間、猛禽類、大型の鳥、また捕食はしないものの、縄張り意識の強い生体は要注意です。
当然捕食者たちはケージに入っているのですが…
なぜか!!ロストしてしまった個体が、そういった捕食者のケージに自ら向かっていくパターンがとても多くて。
正直私が覚えているだけでもかなりの数の鳥がロスト直後に亡くなっています。
リスザルに捕まった小型フィンチは一瞬で食べられてしまい、ハリスホークに捕まった中型インコは掴まれてほぼ即死、警戒心の強いウサギのケージに入り込んだ小型フィンチが叩き殺されてしまったこともあります。
ちなみに飼育下の猛禽類は食べるために捕まえるというよりも、反射的に目の前を横切る生き物を脚で捕えますが、脚の力が非常に強いので、大きめの鳥でも即死してしまいます。
色々な生体を扱っていると、こういった事故は防ぐのが難しく、とにかく「飛ばせない」ことが重要になってきます。
※ロストを防ぐことが難しい理由は、元の記事で解説しています。
捕まえるのは困難
テナント型のショップほどではないですが、店内に飛んだ鳥は捕まえるのは困難です。
不特定多数の人が入り口から出入りするので、スタッフの手が空いていれば、手動で戸を開け閉めして鳥が外にいかないようにするしかないですね。
もちろん名前もない状態では呼んでも来ませんし、網で捕まるほどおバカさんではありません。
小型の鳥は翌日までに捕まえられなければ死んでしまいますから、時間の制限もありますね。
少しでも羽をクリッピングしてあれば、低く飛ぶだけだから、余裕で捕まえることができるよね。
まとめ
今回は、ペットショップでクリッピングをされる理由、という記事の補足として、実際にペットショップで鳥のロストが起きた場合どうなるのか?をお話させていただきました。
どうでしょうか?
家庭で飼育されている鳥が逃げてしまうのとは、周囲への影響がかなり違ってくると思えませんか?
クリッピングすることは、こういった、ペットショップ管理者だけではどうにもならないロストのトラブルを予防するのにはとても効果的なのです。
ペットショップでのクリッピングは悪、とされがちですが、ちゃんとした理由もあるのだということが少しでも広まれば嬉しいなと思います。
今回はここまでです、最後まで読んでくださった方に感謝です!
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