みなさんこんにちは!セネきちです。
今回は「ヒナの育て方」についてお話させていただきます!
そして今回第1回目は文鳥のヒナのお世話のやり方についてのお話です!
文鳥のヒナはさし餌に「育ての親」という道具を使うのですが、文鳥のヒナをお迎えする方以外にも、十姉妹、キンカチョウといった小型フィンチと呼ばれる鳥をヒナから飼いたい!という方も参考にしていただけますよ。
初めて飼うからドキドキするなぁ・・・
大丈夫!イラスト付きで最初から一緒にみていきましょう♪
ちなみに文鳥ではなくインコを飼いたいよ、という方はこちらをどうぞ。
文鳥のヒナの飼育に必要なもの
文鳥のヒナを飼うことが決まっている場合は、飼育に使うものをできる限り先に揃えておいて、ヒナをお迎えしたらすぐケースに入れてあげられるようにしましょう。
必要なものの詳しい説明はこちらを参考にしてくださいね。
※なお、今回は「育ての親」という器具を使い、アワダマとパウダーフードを使うさし餌の作り方を解説します。
文鳥のヒナ必要なものリスト
□幅30㎝くらいのケース(もしヒナが羽が全く生えていないくらい小さければ「ふご」も)
□床材
□ヒーター
□温度計(ケースの中に付けるものと餌の温度をはかるもの2つ)
□さし餌グッズ(文鳥は「育ての親」)
□餌(粟玉とパウダーフード)
□体重計(キッチンスケールでOK)
□粟の穂、もしくはペレット(大人の餌を食べる練習に使います)
□皮付きのシード、もしくはペレット(一人餌に切り替わった後に食べる大人用の餌です)
□ケージ(鳥かごのこと)
□おやすみカバー(必要に応じて) ・・・など
元気なヒナを手に入れよう
さて、まずはヒナのお迎えの時のポイントを解説しますね。
文鳥のヒナは複数いる中から選ぶことができる場合が多いですが、ヒナのうちはまだ性格も性別もあまり分からないため、とにかく元気なコを選ぶようにしましょう。気に行ったコは店員さんに出してもらい、体におかしいところがないかも見てもらいましょう。
◎顔は汚れていないか?
→体調が悪く、餌を吐いてしまっていると顔は汚れています。
◎足の指は揃っているか?
→生きていくのに大きな問題は無いですが、鳥の飼育が初めての方は避けたほうが安心です。
◎お尻は汚れていないか?
→下痢をしていないかの確認です。
◎目はぱっちりとしていてきれいか?
→弱っているとくぼんで見えたり、目がしっかり開いていないことがあります。
◎同じケースの中に体調の悪いコはいないか?
→一羽でも病気のコがいれば感染している可能性が高いです。
元気なコを選んだら、店員さんに今使用している餌と、最後にさし餌をした時間を聞きましょう。
帰り道は寄り道せず、すぐに帰宅しましょう。
家に連れて帰ってきたらすること
かわいいから一緒に遊びたいなぁ!
いえいえ。ヒナに大事なのは触れ合いよりもしっかりとした環境を整えてお世話をしてあげることです。一緒に遊ぶのはまだ我慢です!
まず帰宅したら、すぐにケースの中に入れ、保温を開始しましょう。
30℃くらいになっているか確認してください。
ケースのレイアウトはこんな感じです。
文鳥のヒナの餌の与え方
それでは、肝心の餌の与え方について説明させていただきます!
ドキドキするなー大丈夫かな??
焦らずゆっくりやっていきましょう!まず餌を与える前に注意するポイントがありますよ。
・餌を与える前に体重測定しましょう。
ヒナは毎日少しずつ増えていきます。
・餌を与える前に、そのう(喉元の部分)を見て、前回の餌が消化されているか確認しましょう。
消化不良(食滞)をおこしていて、前回の餌がそのまま残っている時はさし餌をしてはいけません。
・さし餌に使う餌は基本的に毎回作るようにしましょう。
多めに作って余ることが多いのですが、さし餌に使う餌はお湯でふやかしてあり傷みやすいので保存は避けましょう。
・さし餌に使う道具は清潔第一です。使うたびによく洗い、消毒し、よく乾かしましょう。
(ただし、文鳥のさし餌道具である「育ての親」のスポイト部分は急に熱湯をかけるとひび割れることがあります)
さし餌をする時間
ヒナのさし餌って数時間おきだっけ??夜中に起きるの大変そうだなぁ・・・
大丈夫、ヒナのさし餌は日中だけです。夜中はヒナも寝てますよ!
さし餌をする時間ですが、だいたい朝7時~夜6時頃までの、日の出から日の入りまでの明るい時間帯の中で与えるのがおススメです。
夜はヒナも寝ますので、18時には暗くして寝かせてあげましょう。
夜中のさし餌は要りません。
餌の準備をしよう
ヒナをケースから出す前に、まずはさし餌に使うものを準備しましょう。
①餌
2種類混ぜるのがおススメです。
※パウダーフードのみで栄養はばっちりなのですが、「育ての親」を使用する時にはあわ玉を混ぜないと餌を吸い上げることができません。
②「育ての親」セット
文鳥、キンカチョウなどの口を大きく開けることのできるヒナには「育ての親」セットが一番おススメです!
③温度計
さし餌の温度を測るのに使います。餌の温度は40℃前後です。
④60℃くらいのお湯
あわ玉をふやかす、餌の濃度を調節する、餌を湯煎で温める、などに使用します。
⑤餌を混ぜるための器、スプーン
あわ玉やパウダーフードを入れる、混ぜ合わせる、育ての親に移すのに使います。
⑥清潔なタオル
ヒナを上にのせたり、さし餌後に汚れたくちばしを拭いたりするのに使います。
全て揃ったら、次は餌を作ってみましょう!
ヒナ用の餌を作ろう
ヒナの餌、おいしく作れるかな・・・
最初は難しく思えるかもしれませんが、慣れてくれば簡単です。
イラスト付きで順番に説明させていただきますので、ゆっくりやってみてくださいね。
①あわ玉を大さじ1杯くらいスプーンですくい、器に入れます。
※1羽分には多いですが、最初は多めのほうが作りやすく、与えやすいです。
慣れてきたら量を減らして作ってみましょう。
②あわ玉が浸かるくらい60℃のお湯を注ぎ、15~30分くらいそのままにしておきます。
電子レンジはあわ玉の成分が変質するため、使わないようにしましょう。
※こうすることであわ玉が柔らかくなり、混入していた粟のカラやゴミが浮いてきます。
③ふやかした後はお湯だけいったん捨てましょう。
②お湯をきった後、栄養満点のパウダーフードを加えます。
濃度は諸説ありますが、5:5~3:7くらいにしておきましょう。
③次に、あわ玉とパウダーフードだけでは水分が足りないので、お湯を加えてよ~く混ぜます。
※ドロドロのヨーグルトのような状態になるまで少しずつお湯を加えてスプーンでよく混ぜます。
④次に、作った餌を「育ての親」の器に入れます。温度を測り、40℃になるまで冷ましましょう。
※既に40℃を下回っている場合は、ヒナを出して準備する間に冷えていくので、先ほどの60度くらいのお湯を使って湯煎で温めましょう。
さし餌してみよう
作った餌をさっそく与えてみましょう。
基本のさし餌スタイルはイラストのような感じです。
文鳥の元気なヒナは餌をねだってグイグイ前に出てきてしまうので、慣れないうちは清潔なタオルの上にヒナを置き、手でつつむようにして与えるのがおススメです。
手のひらにのせて与える方法もありますが、ヒナが羽ばたくようになったら、勢いでお湯や餌に飛び込んでしまわないように注意しましょう。
①ヒナをセッティングしたら、餌を与えてみましょう。
※この時温度を再度チェックしましょう。ヒナのセッティング中に餌が冷めてしまっていることがあります。
②スポイトには指を入れる穴が3つあるので一番上に親指、下の二つに人差し指と中指を入れましょう。
③何回か餌に棒の先を押し付けるようにして餌を筒の中に入れます。
※普通のスポイトと違い、親指を入れた穴につながる上の棒を引いただけでは餌が吸い込まれません。
④文鳥のヒナの口の中に餌を流し込みます。
※親指を入れた棒を下に押し出せば餌が出ます。
ヒナの口に入れるときはノドの奥まで入れてやるイメージです。
ヒナが自分で食べるのではなく、直接「そのう」に入れます。
のど元の肌色の袋のようなものが餌を貯める「そのう」です。
羽が生えるにつれ見えにくくなり、また大きくなるにつれてそのうは小さくなり、食いだめができなくなります。
⑤さし餌を何回か口に入れてやり、そのうがふくらんできたら終了です。
最初はどれくらい入れるか分からないと思いますが、だいたい2~3時間で消化できるくらいの量が理想です。(消化が進むとそのうがしぼんでいきます)
何回かさし餌を繰り返すとちょうど良い量が分かってきますよ!
⑥ヒナの口を拭いてやり、ケースに戻します。
ヒナの羽が生えそろっていないうちは体温が下がりやすく、足腰もしっかりしていないので、一緒に遊ぶのはまだ我慢して、ケースで休ませてあげましょう。
⑦使った道具はきれいに洗い、よく乾かしましょう。洗った後に熱湯消毒がおススメです。
※ただし「育ての親」のスポイト部分は熱湯をかけると割れることがあるので洗うだけにしましょう。
餌も袋をしっかり閉め、湿気やゴミが入らないようにしましょう。
いかがでしたか?最初は緊張するものですが、慣れれば手際よく進められるようになります。
大人の文鳥になるためのステップ
ヒナの餌のやり方が分かってきた!これを毎日繰り返せばいいんだね!
いえいえ。ヒナの餌だけで生活する期間というのは実はとても短いんです。
少しずつ自分で餌をつつく練習をさせて、ヒナの餌から大人の餌へと切り替えていかなくてはなりません。
ケージのレイアウトも少しずつ変わっていきますので、次は大人と同じ飼い方になるまでのステップをみていきましょう!
生後2~3週間の頃
通常ペットショップで手に入るのはこれくらいのヒナです。
まだ全然羽が生えていないような裸に近い状態のヒナは、保温が命です。
餌の時以外は触らず、ケースの中に入れておきましょう。レイアウトは例はこのような感じです。
ヒーターはケースの中の温度が30℃くらいになるようにセッティングしてください。
お住まいの地域、季節、ヒーターの種類によって設置にやり方に工夫が必要です。
温度計を見ながらやってみましょう。
餌の与え方
まだまだ自分では全く食べることができないので、さし餌は1日4~5回必要です。
※「あわ玉」を使わずシリンジを使ってパウダーフードだけ与える場合は消化が早いので、もう少し回数を増やしましょう。
成長していくにつれ、動くようになり、自分で床材をつつく素振りがみられたら、次のステップに進みます。
生後1か月頃
生後1か月くらいになると、よく動くようになり、羽も生えそろうため羽ばたいて少し飛べるようになります。
短時間であればふれあっても構いませんが、好奇心が強く思わぬところに飛んでいってしまうこともあるので事故に気を付けましょう。
ケージのレイアウトはこのような感じです。
下におちている床材やさし餌の時落ちたあわ玉を自分でつついて餌を自分で食べようとし始めるので、ケージの中にあわの穂を置いてあげましょう。
水は飛び込んでしまうことがあるためまだ置きません。
ヒナが落ち着くようにとずっと布などをかけて中を暗くしてしまう人がいますが、暗いと鳥は餌を食べにくくなります。暗くするのは羽が生えていない小さな頃まででやめておきましょう。
餌の与え方
自分であわの穂やペレットなどをつついて食べ始めていれば、さし餌は1日3回くらい、早いコだとどんどん自分で食べるようになるため、1日1~2回のさし餌で大丈夫で大丈夫になります。
あわの穂は自分で皮をむく練習ができ、減った量もわかりやすいので大人の餌を食べる練習におススメです。
※ペレットで育てる場合はペレットをばらまいておきましょう。
自分で食べるから、といってさし餌で作った餌を器に入れてケース内に置きっぱなしにする方がいますが、傷みやすく、ヒナが餌に飛び込んで体がベトベトになりますのでやめましょう!
ケース内に置いた餌の減り具合と体重を見て、減っていなければ次のステップに進みます。
もし体重が減っていれば、遊んでいるだけで自分でちゃんと食べていないのでさし餌の回数を増やします。
このさし餌終了間近が一番難しい時期です。
体重の管理をしっかりやり、体調の変化を見逃さないように気をひきしめましょう!
手乗り文鳥まであと少し!
生後1か月半頃
この頃になるとさし餌が終了するコが多いです。
ケージレイアウトはこのような感じです。暖かい季節なら大人用のケージに移しても大丈夫です。
止まり木を一番下にして底網を取り、餌や水は倒れないように陶器の器に入れましょう。
餌の与え方
体重が順調に増えていれば、さし餌は終了に近づいています。
口を開けないコもいますが、自分で食べていれば問題ありません。
大人用の餌と水を設置しておきましょう。
生後2~3か月頃
この頃になると、ヒナの頃の羽が大人の羽へと生え変わりはじめます。
白文鳥は目の周りやクチバシが赤くなり、ヒナの頃残っていたグレーの部分がなくなります。
並文鳥、桜文鳥、その他色変わりの文鳥はくっきりとした色が出てきて、黒、白、グレーのきれいな色が見えてきます。
飼い方は大人の文鳥と変わりなく、餌や水もケージに付属しているものを使えますし、止まり木も2本以上入れられます。
長いようで短いヒナの時期がこれで終わりです。お疲れさまでした!
ヒナの飼育 トラブルがおきたら・・・
ヒナというのはとても繊細です。飼い主さんが気を付けていてもトラブルが起こることはよくあります。
特に体調の変化に関してはおかしいな?と感じた時点ですぐ対処するようにしましょう。
・排泄物の色が黒い、べちゃべちゃしている、酸っぱい臭いがする
・まだ小さなヒナなのに餌を欲しがらず、目をつむってふくらんでいる。
・ケースの壁に餌がついている、顔が汚れているなど嘔吐のあとがある。
・口の中がねばついており、育ての親を使うと糸を引いたような感じになる。
これらの状態は悪い菌が体内で繁殖してしまっている可能性が高いです。鳥に詳しい病院があればすぐに保温して連れていきましょう。排泄物がわかるように、ケースの下にはキッチンペーパーを敷きましょう。
まとめ
なんとかできそうな気がする!頑張ろう!
いかがでしたか?今回はヒナの飼い方第一回目は文鳥のヒナの育て方を説明させていただきました。
気を付けるのは、
・ケースの温度は30℃、餌の温度は40℃
・羽が生えそろうまでは触れ合いは最低限に!
・大きくなってきた頃が一番難しい。体重管理を忘れずに!
・・・です!
難しく考え込まず、短いヒナの飼育を楽しみましょう!
かわいい手乗り文鳥のために頑張りましょう
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