みなさんこんにちは。セネきちです!

今回はちょっとだけ難しいかもしれませんが・・・鳥の餌についてのお話です。

鳥の餌の話?種がいっぱい入っている餌のこと??
そうですね、鳥の餌といえば、いろんな種類の種が混ざったものを想像する方が多いでしょう。
でも今回のお話のメインとなるのは「ペレット」と呼ばれる餌のことです。

ペレット???

インコやオウムを飼っている方、餌を買う時に、なんだかカラフルなドッグフードのような餌を見たことはありませんか?
実はそれが「ペレット」とよばれる餌なんです。

見たことあるかも。おやつかな?と思ってたけど餌だったんだ!
そう、ペレットも鳥の餌・・・なのですが、栄養価に優れているのに、普通に鳥に与えてもなかなか食べてくれない、ちょっと癖のある餌なんです。
今回はそんなペレットに関して、選び方から使い方まで説明させていただきます。
今までペレットを使おうか悩んでいた方、これから使ってみたいという方の参考になればと思います!
ペレットとは?
まずペレットとはどのような餌なのか、という点ですが、簡単に言えば総合栄養食です。
ペレットのみで鳥に必要な栄養がバランスよく補うことができ、健康な生活をおくることができるので長生きすることにもつながりますよ、という素晴らしい餌です。
そんな素晴らしいペレット、たくさんの種類が売られているように見えますが、特徴として主に2種類に分けられます。
ペレットの種類
ペレットをよく見てみると、カラフルなものとそうではないものがあります。またフルーツのような香りがするもの、穀物のような素材そのものの香りがするものがあります。
それぞれ特徴をみていきましょう。
着色、香料有り
このタイプのペレットは、香料や着色料の心配はあるものの、鳥がより好む味、そして見た目や香りが好奇心や食欲を刺激するので、比較的食べてもらえやすいです。
成鳥でお迎えした後にペレットに切り替える場合や、なかなかペレットを食べてくれない鳥に使いやすいペレットです。
着色、香料無し
このタイプのペレットは、素材の味や香りのままでほとんど香料や着色料を使用しないようにしているか、もしくは全く使用していませんのでより健康を意識する飼い主さんに人気です。
ただし、興味をそそる部分が無いので、鳥からの人気は低めです。
ヒナから飼育する場合にはぜひ使ってみてほしいペレットですが、成長でのお迎え後にシード食から切り替える場合は時間がかかります。
やや上級者向けのペレットです。
ペレットを選ぶ際の注意点!
色が付いているかいないかだけでなく、ペレットには選ぶ時の注意点があります。
それは、できれば複数のペレットを混ぜて与えることです。
理由としては、1つのペレットしか与えていなかった場合、そのペレットが製造中止になったり、成分の変更で鳥が食べなくなることがあるためです。また販売店自体が少ないので、取り扱いがなくなることも考えられます。
鳥の寿命は長いため、生涯同じ餌を与えることができることは稀です。
通販であればまだ何種類か購入できるのでなんとかなりますが、店舗で購入する方は、特に注意するようにしてください。最低でも2種類は用意するようにしましょう。
シードとは?
シードについても説明させていただきますね。
シード食はインコやオウムだけでなく小型フィンチを飼育している人にもおなじみの餌です。きび、粟、ヒエなどの小粒のシード(種子)、大きめの鳥なら麻の実やヒマワリ、これらをバランスよく配合した餌が一般的に使われる「鳥の餌」です。

どこでも手に入るし、どの鳥もシード食を好みます。
初心者でも問題なく手に入れて使うことができて、鳥も大好きな餌ですが、シード食の場合は一部のビタミンやカルシウムが不足するため、サプリメントなどで補ってやる必要があります。
ペレットorシード?

結局のところどちらをあげたらいいのかな??
ペレット、シード、それぞれどのような餌なのかはなんとなくお分かりいただけたと思いますが、結局どっちがいいのか?余計に分からなくなった方も多いと思います。
次はこのふたつの餌を比べてみましょう。
実際ペレットとシードは何が違うのか、メリットとデメリットをそれぞれ説明させていただきます。
ペレット食のメリット◎
・完全栄養食なので、サプリメント等で補う必要がない。
・シードのように食べたあとの殻が残らないので、ケージが汚れにくい。
・餌を食べた量が把握しやすい。
・事実上、最も「長生き」できる餌である。
ペレット食のデメリット×
・海外メーカーが多く、餌自体が手に入りにくい。
・メーカーが餌の形や味などを変えると食べなくなることがある。
・ものによってはきつい香りや着色がされているので排泄物に色が出る。
・鳥の食事の楽しみが少なくなる。

シード食のメリット◎
・殻をむく楽しみ、好きなシードを選ぶ楽しみがあり、野生での食性に近く鳥が好む。
・ペットショップならどこでも手に入れることができる。
・初心者でも「食べてくれない」ことに悩まなくて済む。
・餌の味が変わることがなく、メーカーごとの味の違いもほぼ無い。
シード食のデメリット×
・好きなシードしか食べないと残りが出て無駄が多くなる。
・餌を食べたあとに殻が残り、飛び散りケージが汚れやすくなる。
・実際に何のシードを何グラム食べたのか把握が難しい。
・シードだけでは栄養バランスがとりにくいので別でサプリメントなどで補う必要がある。

このようにどちらの餌にもメリット、デメリットがあります。
一番の理想は「鳥自身が好んでペレットを食べること」なのですが、現実はなかなかうまくいきません。
次はペレットの与え方について考えていきましょう。
ペレットを与えるタイミング
栄養満点で余計なサプリメントも要らないペレットですが、先ほど説明させていただいたとおり、嗜好性が低いのが最大の難点。
今までシード食だった鳥の餌を急にペレット食に変更しても、まず食べません。
ペットショップでお迎えしたばかりのコも、よほど鳥の餌にこだわるショップでない限りシードを与えられているため、家に連れて帰ってペレット食を与えても食べないのがほとんど。
もし、ペレットに切り替えたい、もしくはペレットで飼育したいという方は、慎重にペレット食に変えていく必要があります。
ペレットの与え方
ペレットを与えたいと思う鳥の状況によってペレットの与え方が変わりますので順に説明させていただきます。
どのパターンであっても、まず鳥自身が健康であり、痩せていたり高齢でないことが条件です。飼い主さんも、できるだけ鳥の様子を観察できるように家にいる時間を長くとってあげるようにしましょう。
ヒナから飼う場合のペレットの与え方

まずはヒナからお迎えする場合です。最初からペレットに慣らしてしまえば後で苦労しなくても良いので楽に感じますが、タイミングが非常に重要です。
まずはお迎えするヒナはさし餌(ヒナに餌を与えること)を一日3~4回行う必要のあるくらいのコがおススメです。育てるのは少し大変ですが、ペットショップからシード食をまだ与えられていないため、ペレット食に慣らしやすいです。
もし鳥専門店のようにペレット食推奨のショップでお迎えする場合はペレットをどれくらいの時期から与えているかを先に店員さんに確認しておきましょう。
※専門店であっても、「まずはヒナを確実に大きくする」ためにあえてヒナの頃はペレットを与えていないこともあります。
1、さし餌が1日3~4回の頃に行うこと

この頃はほとんど羽が生えそろっておらず、脚もしっかりしていません。まずはしっかりさし餌を続けましょう。ケースの中は清潔に保ち、水や餌はまだ入れずに育てます。
もしヒナが床材をいじったり、地面をつつくようなそぶりが見られたら、次のステップに進みます。
2、さし餌が1日2~3回の頃に行うこと

さし餌を1日2~3回の頃はまだまだ羽は生えそろっていないものの、ちょっと鳥らしくなってきたかな?というくらいは羽が生え始めています。ヒナが床材や地面をつつくそぶりが見られるのはこの頃。自分で食べる練習の始まりです。
まずはペレットを数粒ケース内にばらまいてみます。食べているかどうかの確認のために、下に敷くのはキッチンペーパーがおススメです。ワラやおがくずだとばらまいたペレットが食べていられているか確認しづらいです。
使用するペレットですが、せっかく0からスタートできるので、無着色、無香料のものがおススメです。
ヒナがペレットをつつき、食べている様子がみられたら少しずつばらまく量を増やし、体重が順調に増えていれば次のステップです。
さし餌の回数を1回減らし、1日2回になったあたりでケース内に、ココットの器のような陶器に入れた水を設置します。
この頃はヒナの餌から大人の餌に切り替わる大事な時期なので、体重は餌を与える前に毎回、必ずはかりましょう。体重が減っているようならさし餌の回数をもとに戻します。
さし餌が1日1~2回の頃に行うこと

さし餌と自分で食べる餌が同じくらいの割合になってくると、まだ羽の色やクチバシの色、動きはヒナですが、見た目はすっかり大人のような姿になります。
自分でもりもりばらまかれたペレットを食べているようなら、体重の増減を見つつ、一人餌にしていきましょう。
広めのケースに移して、ペレットと水を陶器の器に入れて下に置いておきます。自ら餌を食べ、個体によってはここから一気に一人餌に切り替わるコもいますので、ヒナの餌を食べなくなることもありますが、体重が順調に増えていれば問題ありません。
さし餌終了後は?
さし餌を全く与えなくても自分の食べた分だけで体重が維持できていれば、さし餌は終了です。
カゴの底網を外し、止まり木は下に1本だけ設置してやり、自由に動けるようにしてあげましょう。
餌はペレットをしっかりたべていればそれのみで構いません。
★注意すること★
・ペレットは便利な餌ですが、ひとつの味しか知らないでいると、その餌が手に入らなくなった時に非常に困ります。小さなうちから色々なペレットに慣らすようにしましょう。
・生まれてから一度もシードを食べたことがないコでも、途中でシードの餌を与えてしまうと、ペレットを食べなくなることがあります。本気でペレットのみでいくならばシードの餌は与えないようにしましょう。中型インコ~大型インコでヒマワリやナッツ類を与えたい場合は手から与えるおやつのみにしましょう。
シード食から切り替える場合の与え方
次はシード食で今まで飼育してきたコをペレット食に切り替える場合、または普通のペットショップからお迎えしたコをペレットにしていく場合のやり方を説明させていただきます。

ヒナからの切り替えと違い、鳥自身が既にシードの美味しさや楽しさを知っているだけに、なかなかペレットを食べてくれないコがほとんどなので、時間をかけて替えていく必要があります。
この場合も、鳥が健康で痩せたり、高齢でないことが条件です。
1、ペレットと体重計(キッチンスケールでも可)を用意する
まずはペレットを選びましょう。無着色、無香料でいきたいところですが、美味しくて楽しいシードから、いきなり最も嗜好性の低いペレットに切り替えるのはかなり難しいので、まずはペレットに興味を持たせるために着色、香り有りのものを使うのがおススメです。

2、それぞれの餌できっちり時間を分ける!
さて、肝心のペレットの与え方ですが、シードとペレットを混ぜて食べてくれるのが一番楽なのですが、その方法だと、ペレットだけ完全に残されるパターンが多いです。
なので、朝~昼はペレット、昼~夜はシード、というように、完全に食べられる餌を分けてしまう方法が有効とされています。
鳥は絶食することができない生き物なので、「ペレットを食べるしかない」状況をつくりだすのがポイントです。
最初は食べようとしないと思いますが、そのうち諦めて食べるようになっていきます。
そして色付きのペレットをよく食べてくれるようなら、無着色、無香料のもの、ナチュラルタイプにもチャレンジしてみましょう。
★注意すること★
・ペレット切り替え中は、毎日決まった時間に体重をはかりましょう。もし最初の体重の10%減ってしまうようなことがあれば、命に関わるので、切り替えは一旦中止してください。
・たまに、ペレットが嫌だと泣き叫んだりケージをガンガンやるコがいますが、決してそれに負けないようにしてください。鳥は頭がいいので、「騒げば普通の餌がもらえる」と覚えてしまいます。そうなったら次に切り替えは非常に困難になってしまいます!
どうしても食べない場合
色々やってみても、どうしても食べないコというのはいるものです。

その場合は潔く諦めるのも手です。鳥の大きなストレスと命の危険と引き換えにするほどではありません。
でもその場合は、サプリメントで栄養を補うようにしましょう。
シード類だけでは一部のビタミン、カルシウムが摂取できません。
換羽期には追加でこちらも与えると良いですよ⇩
シード類も脂肪分の多すぎるものを少なくしたり、食べ方に偏りがないかよく観察するようにしてください。
まとめ
いかがでしたか?総合栄養食、ゴミも出ないし完璧!だけど嗜好性の低いペレット、栄養が偏るし殻が残るけど嗜好性抜群!のシード。
それぞメリットデメリットはありますが、鳥の体のことを考えると、ペレットを食べてほしいものです。
まだペレットを食べさせたことがない方も、今回のページを参考にしていただいて、切り替えチャレンジをぜひやってみてください。

ヒナからお迎えする方はぜひ最初にペレットを用意してチャレンジしてみてくださいね!
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