こんにちは、セネきちです。
今回は、大型インコの飼育についてのお話です
大型インコ(オウム)はとても魅力的なペットです。
寿命が長くて、とても賢くて、よく慣れる。
でも、他のペットを飼うのとは、ちょっと違うんですよ。
一見メリットにしかみえないような特徴が、実は飼育をするうえで大きなデメリットになることもあるのです。
楽しく飼育をスタートさせて、長く一緒にいるために、あらかじめ知っておかなくてはならないことがあります。
大型インコの飼育を考えている方はぜひ読んでいってくださいね。
大型インコは寿命が長いということ
大型インコは寿命が長いです。
健康に生きてくれれば、種類によって異なるものの、30~50年くらいの寿命があります。
長く生きてくれるのは良いことですが、飼い主さんは、長く生きるからこその覚悟も必要です。
具体的にみてみましょう
①ライフスタイルが変わる時は最優先でフォローしましょう
いまあなたは何歳でしょうか。
高額の大型インコを飼おうとしているのですから、少なくとも子供ではないはず。
想像してみてください、今から30~50年後のことを。
引っ越し、結婚、出産、子育て・・・ 数十年あれば、たいていの人はライフスタイルが大きく変わるポイントがあるはずです。
そんな時、「引っ越しするから連れて行けない」「子育てが大変だから面倒がみれなくなった」こんなことは避けなくてはなりません。
飼い主さんがライフスタイルが変わるのは仕方のないことですが、それはペットにはなんの責任もないことです。
どんな時も自身が飼っている大型インコのことを優先してあげる覚悟が必要です。
②飼い主さんの「万が一の時のこと」を考えておきましょう
大型インコを飼う方の中には、「子育てが落ち着いたから」という理由でお迎えする方もいますね。
でも、厳しい話をしますと、そのくらいの年齢の方(そうでなくとも30代以上の年齢の方)は、自分自身が万が一死んでしまったり、ペットを飼える体調ではなくなってしまった時のことをお迎え前から考えておく必要があるのです。
例えばこれが犬や猫なら、寿命は15年前後ですから、自分が健康でいれる可能性は高いです。
また、一部の爬虫類、両生類は寿命が長いですが、元々人にあまり依存しない生き物なので、急に飼い主が変わってもさほど大きなショックを受けることはないでしょう。
しかし大型インコはというと、人をしっかりと認識しますし、大声をあげるので飼育できる環境が限られるので、簡単に飼い主を変えることは非常に困難です。
自分が健康な時から、万が一に備えて、大型鳥を飼育できるような自分の親族、もしくは万が一の時に飼っている鳥をひきとってくれる保護施設と連携をとっておくようにしましょう。
例えば小鳥のレスキュー会では年会費を支払うことで、レスキュー会の会員となり、会員本人が病気や死亡により継続飼育できなくなった際に引き取ってもらうことができますよ。
http://kotori99.org/thanks/images/membership.jpg
地域のお願い掲示板や、Twitterなどでも飼い主を探すことはできますが、信用できる人をみつけるのは難しいですし、何より自分の身に何かあった時に間に合いません。
あらかじめ引き取ってもらえる候補を探しておくこと、これが大切です。
大型インコは声がとても大きいということ
インコは鳴くことでコミュニケーションをとります。
その声は通りやすくて、バリエーション豊かです。
インコを飼っている人には可愛らしく聞こえる鳴き声でも・・・
世の中、鳥の鳴き声は騒音!という人、また鳥自体が嫌いな人はたくさんいます。
特に大型インコは声の大きさが全然違います。
インコ飼育の上では欠かせない、「鳴き声」の対策、飼育前に必ず考えておきましょう。
③防音を意識しましょう
はっきりいえば、大型インコ飼育は、断然一軒家がおすすめです。
もし、コンゴウインコやオオバタン等、格別声の大きな種類の場合は、一軒家でも隣との距離がある程度あると望ましいです。
また、大型インコは集合住宅での飼育はおすすめできませんが、躾と部屋の工夫次第では不可能というわけではありません。
実は普段は大型インコは小型インコよりは普段静かです。
呼び鳴きがないと、鳥を飼っていることも気づかれないかも、というくらい物静かなコもいます。
しかし、それでも、万が一途中で呼び鳴きが始まってしまったり、また突発的な恐怖で叫んでしまった場合、それはもう大きな声が出ます。
そんな時のために、防音ケースを用意しておくと良いですね。
壁に貼る防音パネル、吸音パネルもおススメですよ!
大型インコとの人生は長いので、きっと役に立つでしょう。
④呼び鳴きの癖をつけないようにしましょう
鳥は声でコミュニケーションをとりますから、飼い主さんを呼ぶ時には鳴くことがあります。
ただ、この鳴き声に応じるだけ応じてしまうと、「鳴く=要求が通る」と覚えてしまいます。
この呼び鳴きはしつけで癖がつかないようにできるのですが、ポイントは「最初から呼び鳴きのしつけを始めること」です。
呼び鳴きがついてしまってからでは、直させるのがとても難しいですし、鳥にとっても飼い主さんにとっても辛いものとなります。
きっと今ここを読んでいる方はお迎え前の状態の方がほとんどだと思うので、ぜひ今から知識をつけておいてください。
呼び鳴きについてはこちらを参考にしてくださいね。
大型インコはとても賢いということ
大型インコの可愛さ、人間と一緒に住んでいるような存在感、信頼感は彼らの賢さが生み出すものでもあります。
犬や猫も賢いですが、それに匹敵するか、もしくはそれ以上の賢さがあるのが大型インコです。
しかし、この賢さが飼育する上で逆に弊害になってしまうこともあるということを覚えておきましょう。
記憶力がよく、感情豊かであるからこそ、適当に接することができない責任の重みがあるのです。
⑤噛み癖がつかないようにしましょう
先ほどお話した、呼び鳴きと近いものがあるのですが、噛むことに関しても癖がつかないようにしなくてはなりません。
噛むことをゼロにすることはできないですし、そうする必要もないですが、飼い主さんが毎日のように流血するようなことはないようにしなくてはなりません。
大型インコはクチバシの力がとても強いので、危険ですし、酷く噛む、とかしょっちゅう噛むのにはなにか理由があることが多いので、そこを早めに解決してあげる必要があります。
呼び鳴きと同じく、噛み癖も、最初に強めに噛まれた時に正しい対応ができるように学んでおくと安心なのです。
⑥子供を1人育てるつもりで飼育しましょう
大型インコは、子供1人育てるつもりで飼育しなくてはなりません。
寿命でいえば、人間の子供が成人するより遥かに長く生きますからね。
しかし、人間の子供は大きくなるにしたがって、1人でできることが増え、親といる時間が徐々に減っていきますが、大型インコはずーっと子供のまま寿命までいくようなものです。
飼い主さんが大好きで、甘えん坊なコなら、歳と共に多少は落ち着きますが、基本はずっと続きます。
お世話も、人間の子供のように自分でできるようになるなんてことはないですから、楽になることはありません。
お迎えした時のお世話は一つも減らすことなく最後までやる必要があるのです。
⑦飼い主に依存させないようにしましょう
大型インコはとても賢く、愛情深いです。
1対1で接しているととてもよく慣れます。
しかし、最初にお話した通り、大型インコとの人生は長いです。
自分がいつまでも世話をし続けられるとは限らないし、時には人に面倒をみてもらうこともあるはずです。
そんな時に、飼い主さんへの依存が強い大型インコは他人にお世話されたり、飼い主さんの姿が見えない時間が長くなった時に強いストレスを感じてしまいます。
大型インコは、飼い主さん一人にベタ慣れ、というのはとても可愛いものですが、理想は家族で飼育することです。
いろんな人に会わせて、そのコの世界が飼い主さん1人でいっぱいになることを防いであげるのが、長い目で見て大型インコのためになるのです。
飼い主さんの行動に制限がかかるということ
ペットの飼育は飼い主さんの行動に制限がかかります。
大型インコは、特にそういう面が強いです。
お迎えしてからでは自分の行動はなかなか変えられないので、飼育する前に生活をイメージしておくと良いと思います。
⑧旅行には行けなくなるかもしれません
犬や猫ならペットホテルに預けることができるし、一部のエキゾチックアニマルなら室温などの環境だけ整えてやれば留守番させることができます。
鳥は、預けることはできますが、専門のショップで、かつ慣れた場所でないと受け入れてもらえないです。
留守番はできても1泊まで、それも空調管理を完璧にして、ケージの中で事故のないように工夫をしてやる必要があります。
もし、旅行が趣味だよ、という方や、実家が遠方で、1年に何度か数日家を空けることがある方は、大型インコの飼育はあまりおすすめできないです。
ずっと家にいるよ~!という方のほうがおススメです。
⑨部屋をひとつ鳥用にする必要があるかもしれません
大型インコの飼育は、もしかしたら鳥用の部屋をひとつ用意する必要があるかもしれません。
理想は誰にでも見えるところで家族の一員として飼ってあげてほしいのですが、大型インコは大きな声が出ますし、脂粉と呼ばれる粉がたくさん羽から出ます。
人の生活空間で飼育することで、家具や家電は汚れやたまりやすくなり、エアコンやテレビなども故障しやすくなります。
あとは、お客さんがよくくる家だと、鳥が苦手な人もいますので、見える所にいないほうがいいということもあります。
大型インコに限らず、かもしれませんが、万が一の時には部屋をひとつ用意しなければならないかも、という気持ちで余裕をもって飼育をする必要があるのです。
⑩他のペットは飼えないかもしれません。
大型インコは、種類や性質によっては他のペットを飼えないかもしれません。
飼い主さんを認識して、ヤキモチをやきやすいので、同じように飼い主さんにベタ慣れになるようなペットは反発し合ってしまうことがあります。
大型インコはとても繊細なので、飼い主さんをとられた、と思うとさみしさで毛引き(胸の羽をぬいてしまう)ことがありますし、大きなストレスになります。
また、他のペットが気にいらない場合や、怖いと感じた場合、攻撃してしまうことがあります。
大型インコは噛む力が強いので、一撃加えてしまうと相手のペットに大ダメージです。
もちろんやられる側になっても良くないですね。
元々ペットを飼っている環境ならばうまくいくことがありますが、大型インコをお迎えした後に新しくペットをお迎えする場合は注意が必要だと思っておくとよいでしょう。
大型インコはとてもお金がかかるということ
ペットを飼うのにはお金がかかるものですが、大型鳥は初期費用が生体料金と飼育グッズ含めて、数十万~百数十万必要です。
厳しいことを言うようですが、大型鳥自体の価格を頑張って捻出するくらいでは、長く飼い続けることはできません。
寿命も他のペットより長いですから、ランニングコストもかかります。
飼育にかかるお金に関してはこちらの記事を参考にしてくださいね。
それでもいい、飼いたい!!という方へ
色々長々とかきましたが、これでもまだ足りないかもしれません。
とにかく大型インコは他のペットにも増して覚悟が要るということなのです。
もしここまで読んで、それでも大丈夫!!という方は、きっと飼育に踏み切っても大丈夫です。
ぜひお気に入りのコを探してほしいですね。
大型インコとの生活はきっと素晴らしいものになりますよ!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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