ウサギ好きのみなさん、こんにちは。セネきちです!
今回はウサギについてのお話ですよ。

みなさんは“うさんぽ”という言葉を知っていますか?
“うさんぽ”とはウサギ+お散歩、からできた、造語です。
ウサギと“うさんぽ”・・・なんだか楽しそうですよね。
でも実際は、ウサギを、外で“うさんぽ”させている人、滅多に見ないですよね。

実は“うさんぽ”はメリット、デメリットをしっかり知っておかないと思わぬトラブルになることもあることから、賛否両論があるのです。
もし、あなたがウサギを飼ったばかりで、お散歩に行こうとしているならば、一度今回の記事を読んでからにしてください。
うさんぽってどこでやるの?
自宅の庭なら放しておくことはできる?
うさんぽさせようと思ったけどハーネスを付けると暴れる・・・!
うさんぽに関する色々な意見も踏まえながら、トラブルにならないためのやり方をみていきましょう!
そもそも、うさんぽとは?
うさんぽとは先ほど冒頭でもお話したとおり、正式な言葉ではありません。ウサギを外に出してお散歩させるという意味の造語です。
お散歩させるといっても、犬のように、リードに繋いで飼い主さんの横を歩くという感じではありません。
庭や公園などの広くて安全な場所にキャリーケースに入れて連れて行き、飼い主さんが見ている場所で自由に動き回らせることをいいます。

一見楽しそうに見える“うさんぽ”ですが、冒頭でお話したとおり、賛否両論あるのはなぜなのか、メリット、デメリットをみていきましょう。
うさんぽのメリット
まずは“うさんぽ”のメリットからみていきましょう。
メリット①日光浴ができる
日光浴ができないから早く死ぬ、とか病気になる、とかではありませんが、太陽の光というのは適度にあたることで体に良い影響を与えます。
例えば、日光浴をすると、体内でビタミンDが生成され、カルシウムの吸収を良くしてくれます。
また、紫外線を浴びることで、殺菌効果も期待できます。
全くやらないよりは断然、健康の維持に役立つでしょう。
メリット②ストレス発散になる
広い場所で暖かな日差しに包まれて走り回るというのは部屋の中ではなかなか難しいもの。
自由に動き回ればストレス発散になりますね。
メリット③外の世界に慣らすことができる
ウサギを飼育していると、急に体調を崩したり、ケガをして病院に連れて行かねばならないことがあります。
そんな時、部屋の中しか知らないウサギの場合、キャリーに入れられること、移動、そして全く知らない外の世界に出るだけで大変なストレスを感じます。
治療を受ける前にすっかり弱ってしまうことも。
その点、うさんぽに慣れているウサギならば、それらの行動がストレスになることなく、病院に行き、治療を受けることができる、というわけです。
その他にも地震などで外に一時的に出さなければならなくなった時にも、うさんぽに慣れているコのほうがストレスを感じにくいでしょう。
メリット④飼い主さんが楽しい
これはおまけみたいなものですが・・・
“うさんぽ”はぴょんぴょん跳ねる姿を見ることができますし、ハーネスを付けた姿もかわいいものです。

メリットはこのような感じです。
ウサギがウサギらしくのびのびと生活できて、万が一外に出さなくてはならなくなった時の練習にもなるというのが大きなメリットです。
うさんぽのデメリット
ここからはデメリットです。
“うさんぽ”のデメリットは、どれもウサギの命にかかわるものばかりなので、先に知っておきましょう。
デメリット①ウサギの性質に向いていない
ウサギというのはもともと巣穴を持ち、敵から逃げる側の動物です。
トイレを覚えるのも、あちこちに排泄すると敵に場所がバレるために決まった場所でする、という性質が残っているためです。
外の世界は自分の臭いはなく、敵も多いです。
ウサギにとって見知らぬ場所は基本的に「怖い」場所であるということを頭にいれておきましょう。

これをいっちゃあおしまい!なんですが、いざとなった時のために外に慣らしていくのも“うさんぽ”の目的なんですよね。
デメリット②最適ではない場所での“うさんぽ”は危険
“うさんぽ”はとても魅力的ですが、実はそもそもウサギを放てるような場所を見つけるのが困難なのが実情です。
安全性に欠ける場所ではあらゆる危険が待っています。

ちなみに最適な場所とはこのような場所です。
・家から近い場所
移動時間が長いと、ウサギのストレスになります。
歩きでも車でも、5~10分で着く場所が理想です。
・農薬のまかれていない場所
ウサギは草を食べます。農薬は少量でも口に入ると危険です。
・花壇が少ない場所
花壇に植えられている花は有毒なものが多いためです。
・犬の散歩コースではない場所
犬はウサギにとっては捕食者です。臭いだけでも怖がる場合があります。
・子供が集まらない場所
“うさんぽ”最大の敵かもしれません・・・!ウサギが散歩していれば間違いなく子供が寄ってきます。
子供が悪いわkではありませんが、本当に予想の付かない行動をとるので、子供が多い場所はウサギの散歩には向きません。
・川、道路が側に無い公園
“うさんぽ”中にウサギが何かの拍子に走ってしまい、リードから離れたり、ベストが脱げてしまうことがあります。川や道路が近くにあり、柵もなければ、命に関わりますし、排気ガスも気になります。
一番の理想は自宅に広い庭があることです。
もちろん農薬や有毒な植物の無い庭です。

これだけの条件が全て揃うことがまず難しいため、“うさんぽ”が実現できないのです
デメリット③ハーネスを付けるのが難しい
“うさんぽ”にはハーネスやリードを付けていきますが、まずこれらを付けることが難しいです。
ウサギは体を固定されることを怖がる動物です。敵に捕食される時と同じですから。
抱っこが苦手なコも多いので、付け外しで断念する人が多いです。

ハーネスや首輪をすんなり付けることができるのは犬や一部の猫くらいなのです。
デメリット④誤食の危険性
ウサギは草を食べますが、それ以外のものも外にはたくさんあります。
有害な植物、農薬のかかった植物は飼い主さんがある程度見分けて場所を選ぶこともできますが、犬のフン、たばこ、ゴミ・・・ 他には何が落ちているか分かりません。
誤食してもすぐには症状が出ない場合もあるため、“うさんぽ”中は始終目を離さず見ている必要があります。
デメリット⑤うさんぽが好きなコは癖になることがある
基本的にウサギはお散歩に向かない、と書きましたが、中には“うさんぽ”が大好きなコもいます。
そういうコは問題なく外に出すことができるわけですが、逆に今度は出してもらえないことにストレスを感じるようになり、ケージをかじって出せアピールをするようになるコがいます。
冬や真夏はうさんぽさせるのは難しいので、我慢してもらうことになりますが、自由に動けることを知ってしまったウサギにとっては出してもらえないことはストレスになることも。

飼育しているコが“うさんぽ”好きだった場合は、外に出せとケージをかじったり暴れられても根負けして出したりしないようにしましょう。
暴れれば出してもらえる、と覚えてしまいます。
さて、メリット、デメリットはこのような感じですが、ここまでで、
メリットは魅力だけど、安全な“うさんぽ”ができる場所が無い・・・
デメリットを克服する自信が無い・・・
家の中で安全に飼っていたい、ベランダで日光浴させるくらいでいい
と感じ、“うさんぽ”を断念した人もいるでしょう。
その判断は間違っていません。
でも、逆に、デメリットを理解した上で“うさんぽ”にチャレンジしたい!という人もいるのではないでしょうか。

ここから先はそんな方々に読んでほしい内容となっていますよ!
“うさんぽ”の前に知っておいてほしいこと
よし、“うさんぽ”チャレンジしよう!と思われた方に、まず初めに知っておいてほしいことがあります。

どれも大切なことなので必ず読んでくださいね。
“うさんぽ”できるウサギ、できないウサギがいます
“うさんぽ”というのは実は、どのウサギでもできるわけではありません。
子ウサギ、老ウサギはまず体力やストレスに対する適応が難しいため、“うさんぽ”はおススメできません。
子ウサギなら生後半年以上経ってから、老ウサギは“うさんぽ”経験がなければやめておきましょう。
また、性格の面で以下のようなコはおススメできません。

もしやるならば、“うさんぽ”に慣らすための一つ一つのステップを、かなり時間をかけて行うようにしてください。
・警戒心が強く、知らない人が来ると固まったり怒ったりするタイプのコ
・パニックを起こしやすいコ
・下痢をしやすいコ
・布などをかじって飲み込んでしまう、異物食いの傾向が特に強いコ
・だっこが大嫌いなコ
このようなコはいきなり“うさんぽ”させてしまうと強いストレスを感じ、命に関わります。
“うさんぽ”できる時期とできない時期があります
“うさんぽ”には適した時期というものがあります。
冬、夏はもちろん避けなくてはなりませんし、雨が降った後もやめておくべきでしょう。
おススメは3~5月、9~11月頃の風の強く無い日です。

お住いの地域によって気温は変わりますので、目安は「飼い主さんが、室内でエアコンなどの空調管理をせずに快適に過ごせる時期」としてください。
“うさんぽ”の認知度はとても低いです。
最後にこれが重要です!
ウサギというのは誰でも知っている動物ですが、まだまだメジャーなペットではありません。
まして“うさんぽ”をしている人はごくわずか。

セネきちの家の近くには大きくて自然豊かな公園がありますが、ウサギを散歩させている人は一度も見たことはありません・・・
“うさんぽ”をする方は、珍しいものを見るような目で見られたり、、人が集まってしまったりすることも覚悟しておきましょう。
そして、もしウサギについて話すことがあれば、“うさんぽ”は決してメジャーなものではなく、行うことが難しいものなのだということをしっかりアピールしていただければと思います。
ウサギは一緒に散歩ができる!と思って安易に飼おうとする人を生まないためです。
“うさんぽ”デビューへの道のり
さて、早く“うさんぽ”を楽しみたい人には長々と説明してしまいましたが、もうちょっと待ちましょう!
いきなりウサギにハーネスを付け、散歩に出てはいけません。

“うさんぽ”デビューをウサギにとっても飼い主さんにとっても楽しいものにするために、しっかり鳴らしてから行うようにしましょう。
①ハーネスを付けられるようになりましょう
まずは重要なハーネス、リードを付ける練習です!
ハーネスは価格の安いヒモのタイプよりも、ベストタイプになっているものが付けやすいのでおススメです。
サイズがあるものに関しては、ネザーランドドワーフならS、それ以外のウサギはМサイズ以上のものを使いましょう。
商品を購入したら、ベストの存在に慣れさせるために、しばらくウサギから見えるところに置いておくとよいでしょう。
そして、ウサギはもともと体を固定されることを嫌います。最初から簡単に付けられるコはほとんどいません。
びっくりさせないためにも、まずは体を触るところから練習しましょう。できれば抱っこもできたほうが安心です。
撫でながらやさしく声をかけ、おやつを使って膝の上に誘導したり、ブラッシングをしてみたり・・・
体に触ることができるようになったら、ベストを着せるのも難しくありません。
もしどうしても付けにくい場合は、背中で取り付けるタイプのハーネスを選びましょう。
②キャリーでの移動に慣れさせましょう
ハーネス、リードに鳴らすことができたら、次はキャリーでの移動に慣れさせましょう。
まずはキャリーの存在をよく確認させて、中に少しでも入ればおやつを与えて、「キャリーの中=怖くないところ!」と覚えさせましょう。
中に入ることに抵抗がなくなったら、持ち上げてみて、少し歩いてみましょう。

キャリーに慣らすことは、“うさんぽ”だけでなく、病院に連れていくときや、緊急で避難しなければならないときにも役立ちますよ!
③“うさんぽ”場所の下見をしましょう
ウサギをハーネス、リード、キャリーに慣らすのと並行して、場所探しもしましょう。
いい場所が見つかったら、ウサギ無しで一度下見をすると安心ですね。
このような場所は避けておくと安心ですよ。
・家から遠い場所
・犬の散歩コースになっていて頻繁に犬が通る場所
・いつも子供がたくさん遊んでいる場所
・雑草が無く、キレイすぎる場所(農薬の可能性)
・車道や川に隣接していて柵の無い場所
④“うさんぽ”に行く準備をしましょう
ウサギがハーネス、リード、キャリー、移動に慣れてきたら、いよいよ“うさんぽ”の準備です!
“うさんぽ”に持って行くものはこちらです。
・キャリー
ウサギを運びます。もしドリンクボトルが取り付けられるタイプであれば、付けていきましょう。
・ハーネス、リード
ハーネスがベストタイプであれば、先に自宅で付けてからキャリーに入れてあげるとスムーズに“うさんぽ”をスタートできます!
・水、おやつ
キャリーから出す時、帰りにキャリーに戻す時などに使います。
・その他、ペットシーツ、ウエットシート、ビニール袋、大きめのタオルなど

外出先では何があるか分かりません。キャリーの中でおしっこしてしまったり、足が汚れてふかなくてはならなくなったり・・・何があっても慌てないように、色々持って行くと安心ですよ。
④“うさんぽ”させてみましょう
さて、いよいよ“うさんぽ”スタートです。
周りの安全を確認して、キャリーを地面に置いて入り口を開けてあげます。
ウサギが自分から出るのを待って、出て来たらリードを取り付けます。

最初は5分くらいからスタートして、徐々に時間を延ばすようにしましょう。
“うさんぽ”中は決して目を離さず、一緒に散歩を楽しみましょう。
生き生きと動き回っている姿を写真や動画に撮っておくとよいでしょう。
もし途中で天気が怪しくなってきたり、子供が集まってきたりしたら、早めに切り上げましょう。
ウサギが固まって動かなくなってきた、呼吸早くなってきた、など体調に変化がみられた時も“うさんぽ”は終了させましょう。

あくまでも「無理させない」ことが重要です。
“うさんぽ”が終わったら体を軽くふいてやり、キャリーに戻します。
帰りは寄り道せずに帰ってくださいね。
⑤帰宅後に気を付けること

n******************pさんによる写真ACからの写真
楽しい“うさんぽ”は終わった後も少し注意が必要です。
しばらく様子を見て、体調に異常がないかチェックしましょう。
ウンチは出ているか、餌は食べているか、うずくまっていないか、など。
しっかり見ていても、何か誤って食べてしまっていて、それがもとで調子を崩すこともあります。

なにか異常があれば、動物病院へ!
以上が“うさんぽ”の流れです。
いかがでしたか?“うさんぽ”デビューはうまくいきましたか?
今回紹介したメリット、デメリットは一部にすぎません。

飼い主さんが飼っているコに合わせて“うさんぽ”計画を立ててあげることが大切ですよ
まとめ
今回は、“うさんぽ”について考える、ということで、メリット、デメリット、“うさんぽ”のやり方などを説明させていただきました。
ウサギ飼いなら一度は憧れる“うさんぽ”
正直、実行がなかなか難しいものです。
飼い主さんが“うさんぽ”に憧れていても、どうしてもハーネスや外の世界に慣らすことのできないウサギはいます。
もし自分の飼っているコがそういうタイプのコなら、無理に“うさんぽ”練習させず、時々窓を開けて、日光に触れさせてあげるくらいにしましょう。

飼い主さんとウサギにとって、ストレスのないように飼育ライフを楽しんでくださいね
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