みなさんこんにちは、セネきちです!
今日はハムスターについて、とても怖い病気のお話です・・・!
ハムスターをお迎えしてみたら、なんだかお尻が濡れていて、元気がないような気がする・・・
それはハムスターのお迎えの時に、最も注意するべき病気、「ウエットテイル」の可能性があります。
いったいどのような病気で、なぜ注意が要るのかをお話させていただきます!
ウエットテイルとはどんな状態のこと?
ウエットテイルとは、「wet tail(濡れた尾)」のこと。
その名のとおり、この病気にかかっているハムスターは、尻尾が濡れたような状態になっています。
尿でやや湿ったような感じではなく、腰の辺りから尻尾すべてが濡れており、お腹から見てみるとお尻付近もべっとりと濡れています。
ハムスター自身も既に弱っていることが多いです。
何匹か一緒に入っているケージだと、まだ元気のある個体もいることがありますが、放っておくと感染します。
ウエットテイルとはどんな病気?
尾が濡れる、というのは、尾が濡れるほどの酷い下痢をしていることを意味します。
下痢の原因は傷んだものを食べた、水分の摂りすぎ、病気の症状のひとつ、と色々ありますが、今回説明させていただくのは細菌によるものとさせていただきます。
ウエットテイルというのは正式には「増殖性回腸炎」のことで、ジアルジア、トリコモナス等の細菌が急激に増えたことで酷い下痢を伴う病気です。
急激な下痢による脱水、衰弱で命に関わる恐ろしい病気です。
特に注意すべきハムスター
最も注意すべきなのはゴールデンハムスターで、特にベビーやお迎えしたばかりのコは注意が必要です。
※産地や入荷先、離乳サイズも影響します。
この病気の怖いところは、ウエットテイルを確認するころには既に手遅れになっていることが多いということです。
輸送でストレスを受けたことによる体調不良をおこしがちな、ペットショップに入荷したてのベビーが最も罹りやすいのですが、ウエットテイル=死といっても過言ではないくらいに恐ろしい病気です。
私がいたペットショップではウエットテイルのコを1匹でも確認したら、その両隣、上下のケージ全てを洗い、殺菌消毒した上で、しばらく販売停止にしていましたよ。
小さなサイズでのウエットテイルのコは残念ながらほとんどが助かることなく亡くなってしまいましたが、発見が早ければ、ゴールデンハムスター全滅の危機は脱することができます。
ウエットテイルになってしまったら?
ベビーの場合ですと、ダメ元で、という感じにはなってしまいますが、キャリーに入れてやり、大至急ハムスターを診てもらえる病院に連れて行ってください。
ハムスターのクッションになるように床材か割いた紙を入れて連れて行きましょう。
真夏、真冬は温度管理も忘れずに!
きちんとハムスターを診れる病院の先生であれば、見ただけでウエットテイルを疑うはずです。
病院に行くまでの応急処置ですが、ハムスターにとっての適温24℃前後を保ち、水分の多すぎる野菜や果物は与えないようにし、スポーツドリンクを薄めたものや常温の水をスポイトで少しずつ与えてください。
ウエットテイルをペットショップで見かけた場合
ゴールデンハムスターをお迎えしようと思ったら、ケージに尻尾の濡れた元気のないコがいたんだけど・・・?
さて、あなたならどうしますか?
①違うコを選ぶ。
②隣のケージから選ぶ。
③お迎えをやめる。
④かわいそうなのでウエットテイルのコをお迎えする。
⑤ペットショップの店員に伝える。
正解は③「お迎えはやめる」です。
なぜなのか?
それは、基本的にベビーのハムスターが既にウエットテイルの状態で目に見えて元気が無い状態であれば、助かる可能性は非常に低いためです・・・
それでは他の選択肢ではなぜダメなのかをみていきましょう。
✖①違うコを選ぶ。
同じケージにいるコはかなりの確率で感染しています。
ウエットテイルのコの下痢は床材や餌入れなどに付着しているためです。
どんなに気に行ったコがいても、やめましょう。
✖②隣のケージから選ぶ。
同じケージにいるよりは可能性が低くなりますが、感染している可能性は高いです。
特に金網タイプのケージで隣どうし並んで置いてある場合はほぼ感染しています。
時間差で症状が出ることもあるので、お迎えはやめましょう。
✖④かわいそうなのでウエットテイルのコをお迎えする
残酷なことをいうようですが、実は最もやってはいけないことです。
そして販売してしまうペットショップがあったとしたら、そこは良いショップとは言えません。
普通の下痢なら、慣れた人であればすぐ病院に連れていき、適切な環境で様子を見てやれば治ることもありますが、ウエットテイルの、しかもベビーだと、すぐ連れて行っても助かる可能性は限りなく0に近いです。
「病気のハムスターでも売れた」という間違った認識をペットショップ側に与えてしまう上に、同じ環境にハムスターを仕入れることになり、負の連鎖が続きます・・
かわいそうですが、お迎えはやめましょう。
△⑤ペットショップの店員に伝える
悪くはないですが、あまり意味はありません。
ハムスターを気にかけているショップであれば、お客さんより先に気づいて対処できているはずですし、逆に気にかけていないショップであれば、ウエットテイルのことなど知らないので、伝えたところで対処してもらうのは難しいです。
ウエットテイルのコだけ裏に下げてくれるかもしれませんが、残ったコがそのまま販売される可能性が高いです。
ウエットテイルにならないために・・・
ウエットテイルの恐ろしさ、だいぶお分かりになってきたかと思います。
最後に、ウエットテイルにならないためのお話をさせていただきます。
ウエットテイルの原因は、細菌ですが、細菌が爆発的に増える、最も大きな原因はストレスです。
ペットショップにいるベビーが最も罹りやすいのも、抵抗力の弱い状態で輸送され、知らない場所で人目に触れ、食べたことのない餌を与えられたり、触られたりする、そんなストレスを最も受けているためです。
これはどのペットでも同じことなので、防ぐのは難しいです。
なので、せめて家では発症しないように気をつけてあげましょう。
お迎え直後はストレスのない生活を!
各ハムスターのお世話のページでも説明させていただいていることですが、とにかくお迎えしてしばらくは、触らない、掃除しすぎない、適切な室温を保つ、を徹底してください。
餌はもちろん新鮮なものを与え、最初はペットショップで与えていたものも混ぜたり、美味しいミックスフードも与えるなどして、食のストレスもなくしましょう。
人が見ていても餌を食べたり、びっくりしなくなれば少しずつスキンシップをとっても構いません。
まとめ
いかがでしたか?
このウエットテイル、特にベビーでのお迎えの時はかなり注意する必要がある病気です。
まずはお迎え時に、ハムスターのケージをよく見て、お尻が濡れていたり、明らかに元気のないコがいないかをよく見ておきましょう。
もし初めての飼育で自信がなければ大きめのコを選ぶのも一つの手ですね。
この病気は知っているのと知っていないのとでは飼い主さんが気づくスピードが全然違いますので、ハムスターを飼育する時は常に、このウエットテイルのことを頭に入れておいてくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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