※こちらの記事ではウサギを一羽、ではなく一匹、と表記させていただきます。
みなさん、こんにちは!セネきちです。
今回はウサギについてよくある質問にお答えしますよ
みなさんは、「ウサギはさみしいと死ぬ」という話を聞いたことはありませんか?
ドラマのセリフの中や、歌の歌詞にでてくることもあるので、一度は耳にしたことがある方が多いのではないでしょうか。
実際ウサギを初めて飼う方の中にも、複数で飼育するべきか悩む方が多いように思います。
都市伝説のようなものです。
今から、「ウサギはさみしいと死ぬ」説について、なぜデタラメなのか、そしてなぜこんな話が広まったのかを説明させていただきますね。
「さみしいと死ぬ」がデタラメの理由
まずは、なぜこの説がデタラメなのかについて説明させていただきますね。
ウサギの正しい性質について、よくある質問形式で説明させていただきます。
ウサギはさみしくて死んでしまうような動物ではないんですよ
ウサギは1匹でもさみしくないの?
ウサギの本当の性質ですが、一人ではさみしい、さみしくないの前に、そもそもウサギは単独で縄張りをもって生活している動物です。
繁殖の時以外はひとり暮らし。
家族と一緒に住むこともありません。
同じ種類といえど、他のウサギがくればそれは侵入者でしかないのです。
ウサギはひとりでいるほうが自然な状態であり、十分幸せなのです。
複数で飼育するとどうなるの?
ではウサギをもし複数で飼育したとしたらどうなるのでしょう?
いろいろなパターンでみていきましょう。
オスとメスで飼育すると?
ウサギはとても増えやすい動物です。オスとメスで一緒のケージに入れれば、あっという間に妊娠します。
仮に繁殖目的であっても、メスが妊娠すれば別のケージに移さなくてはなりませんし、産まれた子供も早々に別々に飼育することになるので、一般の家庭での安易な繁殖はおススメできません。
同じ性別のウサギを一緒に飼育すると??
同じ性別なら、繁殖しないし、うまくいくのでは?と思う方も多いのですが、それは大間違い。
小さな頃は一緒でも大丈夫な場合もありますが、生後4か月頃から、徐々にウサギに「自我」が芽生え始めます。
ウサギは本来単独生活、そのうち一緒のケージの中にいるウサギとケンカをするようになります。
お互いがケガをしたり、ストレスで餌を食べなくなってしまったり、またウサギが不機嫌な時にする「スタンピング」と呼ばれる足を叩き付ける行動が激しくなり、大きな音が響きます。
ウサギは「おしっこ飛ばし」(マーキング)もするので、ウサギの体、そしてケージが汚れます。
ウサギは犬のマーキングとは違い、体をターンさせながらおしっこを周囲に飛ばすので、ケージの全面、そして壁にまで汚れが付きます・・・。
もはや同じケージで飼育するメリットが見当たらないですよね
ウサギを複数飼育すると、どちらがどのくらい餌を食べているのかわからないですし、病気も移ります。
ちゃんと健康を管理する、という意味でも単独飼育が望ましいのです。
ペットショップでは複数で一緒にいるのはなぜ?
ウサギは単独飼育といわれても、ペットショップでは何匹か一緒に入っているけれど??くっつきあっているから一緒に連れて帰ったほうがいいのでは?
と思われる方も多いと思います。
でもそれはウサギがまだ成熟していない子供だから、です。
子供のうちはくっついていたほうが保温性が高いですし、自我も出ていないので縄張り意識も持っていません。
しかし、そのうち成長するにしたがって、同じケージで育ったウサギでも一緒に入れられなくなってくるのです。
ウサギをお迎えする場合、小さすぎるウサギはおススメできませんが、どうしても、という場合は、仲間と寄り添う代わりに落ち着けるハウスを用意してあげるようにしましょう
「ウサギはさみしいと死ぬ」が広まった原因
ウサギの本来の性質が分かったところで、ウサギがさみしいと死ぬ、という話が出た理由についてもみていきましょう。
もはや都市伝説ともいえる、この間違った情報が出回ってしまった原因とされているものを4つ集めました。
原因①昔のお祭りの屋台の影響
現在ではほとんど見かけませんが、昔は、お祭りの屋台でウサギやひよこ、カメなどがよく売られていました。
販売する人は、とりあえず売れればいいという人ばかりで、ウサギの正しい飼い方を教える人など皆無でした。
ウサギは生きていますから、売れ残ると大変なのでしょう、そういうウサギを早く売ってしまうにはどうすればいいか?
「1匹だとさみしがるよ!2匹以上で飼ってやりな!」・・・このように複数で飼わないとかわいそうだと仕向けていたようです。
当時は飼育書もほとんどありませんでしたから、こういった話が広まってしまったのですね。
今ではそのような販売者はいない・・・と思いたいですね
原因②テレビドラマや歌の影響
「ウサギ」という存在は、はかなげでさみしがりや、そんなイメージで、ドラマや歌の歌詞の中で、しばしば女性を例える動物として使われてきました。
「ウサギはさみしいと死んじゃう」とか「〇〇ウサギ泣いてしまうの、一人きりで震えながら」など・・・
テレビの力は絶大です。あっという間に世間の人々に印象づけられました。
原因③動物園でのイメージ
誰でも一度は行ったことがあるであろう、動物園。
そこでは、ウサギが複数で飼育されていたり、触れ合いコーナーに放されていたりします。
1匹ずつケージに入れて展示してある動物園は個人的に見たことがありません。
たくさんのウサギがいる様子をみると、確かに複数で飼ってあげたほうが幸せに見えますね。
でも、複数で飼育できているのは、広い場所だからこそ。
家庭での再現は非常に難しいのです。
原因④単なる勘違い?
最後のひとつは、単なる勘違いだった説です。
ウサギを放っておいて旅行などに行き、帰ってきたら死んでいたのを、一人ぼっちにされてさみしかったからだ、と勘違いした人が多かったのではないかという話です。
ウサギは常に餌のチモシー牧草を食べ、水を飲む動物です。
半日何も食べなければ、腸の動きが悪くなってしまい、「うっ滞」と呼ばれる状態になります。
これはとても危険な状態なので、何もしなければ当然死んでしまいます。
昔は学校でもウサギ小屋でウサギが飼育されていましたが、長期休みになると当番も来たり来なかったりで、登校日に来てみたら死んでいた、というのも多かったのです。
さみしくて死んだ、なんてとんでもない勘違いなのですが、当時は多くの子供たちが大人からそのように言われて納得させられていたようです。
※ちなみに放っておいたら死んでしまうのはどの動物でも同じですよ~!
おまけ 他のコと仲良くできるウサギもいる?
ウサギは単独飼育が基本ですが、稀に他のウサギと仲良くできるコもいます。
でも、実ははそういうコは人にも慣れやすいのです。
他のウサギと仲良くできるコにウサギのお友達を与えてしまえば二匹仲良くしてそれまでですが、一匹で飼育して、その代わり飼い主がお友達になってあげると、そのウサギは飼い主さん大好き!な素晴らしいペットになってくれることが多いのです。
ウサギは普通さほど飼い主に依存せず、ドライな部分が多いですが、もし飼い主さん大好き!なコになってくれたら、ウサギだけどだっこ全然OK!飼い主さんのあとも付いてくる!・・・なんてとても素敵なウサギライフも期待できるかも・・・?
結局は1匹飼いのほうが、ウサギにとっても飼い主さんにとっても幸せなことだということです
まとめ
今回は、気になる噂、「ウサギはさみしいと死ぬ」説について詳しく説明させていただきました!
こんなに世間で広まっているのに間違っているなんて驚きですね。
ウサギは1匹につき1つのケージを与えるのが基本です。
そのほうがウサギもなんびり快適ですし、飼い主さんも余計な心配をする必要がなくなりますよ。
ウサギを今から飼うよ!という方は、お気に入りのコ1匹のために、素敵な飼育ライフをおくってくださいね
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