みなさんこんにちは、セネきちです!
今回は、手乗りのヒナを育てたい!という方に向けたお話です。
よく慣れたインコや文鳥を飼うためには、まずヒナからお迎えして、飼い主さんが自分でさし餌をして育てなくてはなりません。
「さし餌」とは人の手で鳥のヒナに餌を食べさせてあげることをいいます。
(他にも餌くれ、ヒナ餌、など色々な言い方があります)
さし餌かぁ・・難しそう。どんな餌を何であげたらいいんだろう??ヒナを入れるのはケージでいいのかな??
さし餌をするのは確かに簡単なことではありませんが、まずは必要なものをしっかり準備してヒナに適した飼育環境をつくってやることによって、お世話がしやすくなりますし、ヒナの体調管理もしやすくなります。
今回は、まず準備編ですよ。
ヒナの飼育に必要不可欠な『7つ道具』をご紹介いたします!
・インコのヒナを育てたいけど入れ物の選び方が分からない!
・餌はどんなものをあげればいいんだろう?大人の餌とは違うのかな?
・ちゃんとした飼育用品を最初に揃えてヒナを安心してお迎えしたい!
そんな方のために必要なものを一通り紹介させていただきます!
ちなみに餌について、育て方についてはこちらでまとめていますよ↓
必要なもの①飼育ケース
鳥といったら鳥かごですが、ヒナのうちは、まだケージでの飼育はできません。
止まり木にも止まれないし、ケージでは寒すぎるからです。
ヒナを入れるのにおススメなのは、プラケース(昆虫飼育ケース)です。
どこでも売っていてサイズが豊富、価格も安く、中も見えて保温もばっちりです。ホームセンターの昆虫コーナーで手に入りますよ!
プラケースはお迎えするヒナの種類、月齢によってサイズが変わってきます。基本的には羽を広げてもどこもケースの壁にあたらない、体より一回り大きいケースを選びましょう。
必要なもの②床材
ヒナの保温と、体の固定のために、ケースの底には床材を入れます。
ヒナの健康のために、餌を与えるタイミングで毎回替えるのが理想ですが、難しければ、最低でも1日1回は替えてあげましょう。
床材として使えるものにはいくつか種類があります。
それぞれメリット、デメリットがありますよ。
木のチップ
メリット 足元が一番安定し、ふわふわでヒナが落ち着く。
デメリット コストがかかる。排泄物の状態が確認しにくい。
牧草(ワラ)
メリット 自然に近い素材なのでヒナが落ち着く。足元も安定しやすい。
デメリット こまめに替える必要がある。排泄物の状態が確認しにくい。
ウサギ用トイレ砂(ヒノキのウッドチップ)
メリット 消臭効果が高い。
デメリット 足元の安定感がやや悪い。コストがかかる。
キッチンペーパー
メリット 家庭にあるものが使える。フンの状態が分かりやすい。
デメリット ふわふわ感がない。こまめに替える必要がある。
個人的には、足元がしっかりしないうちはふわふわの木のチップ、動き回るようになったらキッチンペーパーにするのがおススメです!
必要なもの③ヒーター
年中どの季節にヒナをお迎えしても必要になる、重要な飼育用具がヒーターです。
ヒナのケース内の温度は約30℃にする必要があります。
個人宅やブリーダーなどヒーターを使っていない場所からお迎えする場合でも、複数から1羽だけ選ぶと仲間とくっつきあうことができず、保温性がかなり低くなりますので、ヒーターを用意してあげてください。
ヒナのうちは、ケースに入っているので使用できるヒーターが限られてきます。
使用できるのはこのようなタイプのヒーターです。
↑鳥用の赤外線ヒーターです。ケースの中に入れて使用します。専用の器具を付ければケージに移しても使うことができます。
↑爬虫類用のパネルヒーターです。このヒーターの上にケースをのせるので、中が狭くなりませんが、ケージに移してからは使うことができません。
↑ケースの中に入れ、ひっかけて使います。ケージに移しても使うことができます。
サーモスタット付きだと温度管理がしやすいのでおススメですよ!
ヒーターは選んだケースによって使えるもの、サイズが変わりますので、ケースを先に選んでからヒーターを購入するようにしましょう。
ケースで生活している間はヒーターが付けづらいのでこちらの図を参考にしてみてください。
保温性がそれぞれ違ってくるので、ケースの中に温度計を入れて、十分な温度になるようにしましょう。
一つのヒーターで温度が上がらなければ、ケースごと段ボールなどの大きな箱に入れるか、ヒーターを追加しましょう。
また、↓このようなウサギ、ハムスターのケージの中に入れて、ペットが直接乗るタイプのヒーターは、温度が低すぎるのでヒナの飼育には使えません。
必要なもの④温度計
ヒナの飼育では温度が重要です。
ケースの中は30℃、餌の温度は40℃です。常にチェックできるように温度計を用意しましょう。
温度計は、ケースの中の温度を計測するのに使うものと、餌の温度を計測するのに使うものの2つ用意しましょう。
温度計はケースの中に付けられるようなものを選びましょう。
デジタルでもアナログでもどちらでも構いません。
餌の温度を計測するのに使うものは普通の料理用の温度計でかまいません。
素早く温度を測れるデジタルがおススメです。
餌の温度やケース内の温度は、よほど慣れた人でない限り温度計無しで適温を把握するのは困難です。
飼育に直接関係ないように思えますが、必須アイテムなのです。
必要なもの⑤さし餌グッズ
ヒナに餌を与えるための道具、器も揃えましょう。
道具には挿し餌スプーン、フードポンプ、育て親など餌の与え方によって使う道具が異なります。
それぞれメリット、デメリットがあり、また使用できる鳥の種類も異なるので順に説明させていただきますね。
さし餌スプーン
初心者向けの一番簡単なさし餌道具です。スプーンに餌を入れ、差し出してやるとヒナが自分でつついて食べます。
スプーンを使う鳥 セキセイインコ、コザクラインコ、ボタンインコ、オカメインコなど小型の鳥
スプーンが使えない鳥 文鳥などスズメの仲間、コンゴウインコなどの大型鳥
育ての親
口を大きく上に開けることのできる、スズメの仲間にのみ使うことのできる道具です。文鳥やキンカチョウのヒナを育てる時はこの商品を選びましょう。
育ての親を使う鳥 キンカチョウ、十姉妹などの小型フィンチ、文鳥
育ての親が使えない鳥 口の形の関係でインコの仲間には向かない。
フードポンプ
中級~上級者向けです。フードポンプのチューブを付けて使用する場合と、外して使う場合の2パターンがあります。
チューブを付けて使用する場合
この道具を使う鳥 オカメインコ、ウロコインコ、シロハラインコなど中型のインコ、また病気により自分で食べようとしない鳥全般に使用ができる。
ただし、鳥のサイズによってチューブの長さを変える必要がある。
チューブを外して使う場合
この道具を使う鳥 オカメインコなどの中型インコ、ヨウム、オオハナインコ、ベニコンゴウインコなどの大型の鳥
色々あって悩むと思いますが、基本的にはショップで与えていた方法を聞き、同じ道具を使いましょう。
分からなければ、初心者の方は文鳥なら育ての親、インコならスプーンかフードポンプ(チューブなし)を選びましょう。
必要なもの⑥餌
ヒナの飼育に重要な餌は粟玉とパウダーフードの、2種類があります。
先ほど説明したように、さし餌のやり方によって使える餌も異なります。
・スプーンを使うやり方⇨あわ玉+パウダーフード、もしくはパウダーフードのみ使える
・シリンジを使うやり方⇨パウダーフードのみ使える
・シリンジにチューブを付けるやり方⇨パウダーフードのみ使える
・育ての親を使うやり方⇨あわ玉+パウダーフードのみ使える
粟玉は、ムキアワに卵などを加えたものですが、それだけでは栄養が足りないため、単品では使用しません。
パウダーフードと混ぜて使用するようにしましょう。
腹持ちが良い反面、与える量が多すぎると消化不良をおこすことがあります。
※近年では、ヒナの飼育にあわ玉は無くてもよいとされていますが、ほとんどのペットショップではまだあわ玉を使用してヒナのさし餌を行っています。あわ玉なしで育てたい場合は店員さんにその旨を伝えてやり方を教わるようにしてください。
パウダーフードはヒナ用の完全栄養食なので、単品での使用が可能です。
消化もしやすいのですが、腹持ちが悪いので給餌回数が増えます。
餌の使い方ですが、セキセイインコや文鳥といった小型のインコには粟玉+パウダーフードをスプーンや育ての親を使って与え、オカメインコやウロコインコなどの中型インコやヨウム、オオハナインコなどの大型のインコにはパウダーフードのみをフードポンプを使って与えます。
ヒナの餌もまた、基本的にはお迎えするショップで与えているものを聞き、同じものを購入しましょう。
必要なもの⑦キッチンスケール
慣れないうちは鳥の体調不良に気づきにくいです。ヒナのうちから体重をはかる癖をつけておきましょう。
特にヒナは毎日少しずつ体重が増えていくものです。餌を食べているかどうかの確認もできますので、毎日はかってやるようにしましょう。
道具は家庭にあるキッチンスケールでかまいません。
鳥を乗せやすいフラットなデジタルのタイプがおススメです。
小型の鳥の場合は0.1g単位で量れるものを用意しましょう!
まとめ
以上がヒナの飼育に必要な道具です。
ペットショップの店員さんに揃えてもらえるようであれば、お店で使っているものと同じものを購入しても良いでしょう。
ヒナの頃に揃えるものは、病気になった時の隔離スペースにしたり、移動に使ったりと、大人になっても引き続き使えるものが多いので、使い終わっても捨てないで持っておいてくださいね。
なお、今回紹介させていただいたものはお迎えの時に必要なものです。
ヒナは成長に伴い、1~2か月くらいで大人と同じ飼育用具を使うまでに成長します。
ヒナに必要なものと一緒に、大人用の飼育用具も準備しておくのも良いでしょう。
こちらを参考にしてくださいね!
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